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Culdcept 10th Anniversary

The first Culdcept® was released on October 30, 1997.

カルドのすべてを知る2人が語り合う。「タイムボム」を踏むのはどっちだ!

カルドセプト クロストーク season1-5

Culdcept Cross Talk SEASON 1

『カルドセプト』を生んだ大宮ソフト代表“鈴木英夫”と、『カルドセプト』の裾野を広げたタイトルプロデューサー“武重康平”が、10周年を振り返り、改めて『カルド』を見つめ直します。出会いの場面から始まったトークは、気づけば5時間超!? 他では聞けない秘話も続々披露。7回に分けてお届けします!

第五回:海を渡る『カルドセプト』、そして新たな決断。
鈴木
『セカンド』の手応えは予想以上でしたね。
武重
オンライン対戦無料期間を超えた先からは、お客様はお金を払ってオンラインを楽しむことになるので、それをどう続けてもらえるか。
鈴木
オンライン大会を開催してみたり。
武重
全国大会に向けての仕掛けを兼ねて色々やりましたね。
鈴木
トーナメントからAI大会までいろいろと。
武重
何をやってもはじめてのことばかりでしたからね。トーナメントの大会では、ロビーに参加者がいないときは、直接電話をかけたりして。大会始めますよ~って。
鈴木
オンラインなのに手動大会(笑)。
武重
今考えれば笑い話なんですが、必死でしたよ~(笑)。でも、AI大会やAI自動集計、ランキング、サーキット方式…色んなチャレンジができました。
鈴木
発売後にネタを考えられたのが良かったですよね。様子見ながら、実際に落とし込めていけたので。
武重
『セカンド』が落ち着いたら、次のタイトルのお話も始めましたね。
鈴木
本来であれば、同じハードでもう一作というのが開発ノウハウとしてはよかったのですが、
武重
そういう意味では、新しいハードでやるしか選択肢なかったですね。ただ、何を作るか・・・
鈴木
正直、『セカンド』は一種のやりつくした感もあって、何を作るか悩みました。
武重
ずっと『カルドセプト』作ってきましたものね。ただ、ビジネスモデルとしては、PS版の成功があるので、PS2というメジャーハードに移すのは自然の流れで、ハードの研究も兼ねてってことで、PS2版移植の検討を始めて・・・
鈴木
割と開発的にもスムーズでした。
武重
ただ、MFが諸事情によりゲーム事業から撤退することになって。
鈴木
ある日武重さんが、重々しい感じで大宮に来られて「実は・・・」って。
武重
絶対1年以内に出すからと会社に掛け合ったんですが、賛同を得られなくて。
鈴木
詳しい事情はあまり分かってなかったんですけど、「はぁそうですか」と。
武重
ただ『カルド』はどういう形であれ世に出すので、安心してくれと。
鈴木
こちらとしては、出なくなることはないだろうってくらいの気持ちでした。
武重
僕としてはPS2版が出ないという選択肢は無かったので、会社に説明して、セガさんに話をしにいったんです。
鈴木
セガさんにはお世話になりっぱなしで。
武重
セガさんはカルドファンが多いですしね、とてもいいお話が頂けました。
鈴木
PS2に移す際、オンライン対戦は早々にムリだと分かって。
武重
ゲームとしては完成度は高いので、オンラインが無くても価値はあるという確信はありました。
鈴木
Webブラウザはあったので、データのアップ・ダウンはキープして。
武重
発売後の大会では、予選から全リプレイデータを保存して、Webで落とせるようにしたんですよね。
鈴木
そういえばそうでしたね。保存を忘れないよう「リプレイを保存しますか」のデフォルトを「はい」にするルールファイルを作ったような。
武重
リプレイの取りそこね事故は過去もありましたからね。この大会ではどうしても全部保管したかった。ヒントは将棋なんです。
鈴木
はぁなるほど、棋譜ですね。
武重
そうです。将棋の世界って、過去の棋譜とか非常に価値がある。それがリプレイなワケです。このデータには価値がある、数があればもっと価値があるだろうって。
鈴木
実際、大会に参加できるユーザーは、ほんの一部ですからね。
武重
色んなことを『セカンド』シリーズはやりました。
鈴木
『カルド』の完成形を見た、当時はそんな気分でした。
武重
海外版も北米と韓国が決まりました。
鈴木
そうでしたね。
武重
PS版の頃から、何度か海外パブリッシャーに営業していましたが、「ビジュアルがちょっと」とか「なぜ2Dなんだ」とか結構言われました。でも、決まってよかった。
鈴木
韓国はなんかオモシロかったですよね。向こうの雑誌に、日本版の攻略本をスキャンしたような記事がグワーっと載っていて。並行輸入の日本語ソフトなのに。
武重
こんなに盛り上がってるから、是非、正式に出してくれって。
鈴木
韓国でPS2が発売されてすぐの頃で、まだまともに韓国語版を作ってる会社は少なかったですもんね。
武重
PS2版が終わってすぐ、ローカライズも大宮で行うことにして。
鈴木
その頃ですかね、武重さんが会社をやめるって話をしてくれたのは。
武重
そうでしたね。後片付けも多かったので、それから結構在籍していましたが。
続きます!