今回の決勝に望んだAI達は、もともと「電撃セプター」用にチューニングされているものだと思うので、それ以外のマッチングでは必ずしも本領を発揮できなかったかもしれない。その意味では、電撃セプターを主眼に置きつつも、汎用性を意識していた物が(理屈では)強かったということになる。同じ目的で作ったAIということで、ブックは偏るかなと思っていたが、実際はバラエティに富んでいて面白かった。では、各対戦の概要を簡単にご紹介。
■決勝Aブロック
参加AIは、真保っち参号、エナ=キウユ、もろモロック、ビッグボディ。
真保っち参号は水主体にミルメコレオを加えたブック。水クリーチャーはカロンやシェルクリーパなど無効化系の能力を持った物を採用している。
エナ=キウユは全ての属性を含み、しかもマーブルアイドル対策なのか、殆どのカードが一種一枚というブック。
もろモロックはその名の通り、無属性ブック。しかしエナ=キウユがバニシングレイを持っており、十八番のボージェスを消されるという不運に見舞われる。
ビッグボディは地属性主体で、そこにアイスウォールを加えている。アイスウォールはこの試合4人中3人が入れているという人気ぶりだ。
4人ともドレインマジックを持っており、序盤からドレインマジックの応酬が起こっていた。また、無属性のもろモロックはともかく、他のAIも「属性が合わなくてもレベルアップする」思考になっていたようで、それが功を奏すこともあれば、災いして高レベル領地をあっさり奪われるようなこともあった。水の土地を持たずにアンダインを配置し、さらにその土地のレベルを上げたりするというAIならではの間抜けプレイも見られた(当然攻め込まれ、HP0で死亡)。そんな中、真保っち参号は2体のミルメコを育て、ホーリーワードで敵をその土地へ誘い込むなど巧みなプレイを見せ1位を独走。イビルブラストやランドプロテクトなど手堅いカードも活躍し、見事優勝を果たした。
■決勝Bブロック
参加AIは、分身君弐号、ドラ、ショウAI、ねーちゃん2。
分身君弐号は、風属性を中心に、火水地のいいとこ取りしたブック。風の層が厚いのだが、実際に活躍したのは唯一の地属性セージだった。
ドラは、火と風を中心に、無水地が少しずつ入ったブック。オールドウィロウとケルピーが入っており、AI相手に有効な足止めを狙っている。しかし、上手く配置したケルピーも、レベルの低いうちに何度も停止され、削り殺されてしまった。
ショウAIは、かなり特殊な無属性ブックで面白い。ゴブリンが4体、AIが上手く使いこなせないゴールドトーテムが4体も入っている。ちょっと不思議なブックだが、実は、安価なこれらのクリーチャーをばら撒き、デモニックトレードで収入を得るというコンボブックのようだ。
ねーちゃん2は無属性。バルダンダース4枚と、アイテムにトラペゾンを投入している。試合中、バルダンダースがトラペゾンを使いFジャイアント→バ=アルと変身、終了時にFジャイアントとして手札に戻るというシーンも見られた。
分身君弐号が序盤から配置した2体のセージは度重なる攻撃を耐え、細かく通行料を奪う。アイテム切れを起こしにくい援護クリーチャーはAIと相性がよいのかもしれない。ショウAIはデモトレで稼ぐと同時にゴブリンをレベルアップし、シミュラクラムを付けたり、カウンターで防御したり。意外と手ごわいゴブリン。他のAIはこの2人に消耗させられ時には枯渇も。最終的には、分身君弐号が3体のセージで3連鎖を作り圧勝となった。
■決勝Cブロック
参加AIは、メカコタツZ、長谷川平蔵、マサオサダ、ガード。
メカコタツZは火水風を使用。ケルピーが2体入っている。ブラッドプリンやスプライトを3体ずつ入れているが、フィーストで魔力を得るためか。
長谷川平蔵は地風属性ブックにジェイドアイドルを1体だけ加えている。スペルはシャッター、ラスト、バックワード、ペインなど、対戦相手を邪魔するカードが多い。
マサオサダは地属性のみのブック。今回のAI戦では、無属性以外での単属性ブックはめずらしい。さらに、移動系スペルを全部で18枚も投入している。ちなみに作者のマサオサダ氏(AIと同名だが・・・)はPS版の公式大会優勝者である。
ガードは無火水地で、ほとんどが1枚ずつという構成。ウィロウとケルピーも入っている。アイテムにラットハンターを入れているが、先制クリーチャーやケルベロスとのコンボを狙ったか。
前半はもつれて一進一退という感じだった。テレポートを入れているAIは多かったが、転送円に飛んでショートカットをするなど、AIは結構これを活用していた。また、今回はインフルエンスで敵の領地を変化させ、地形効果を失わせるようなプレイが連発した。変化させられた領地を捨て、隣へ移動したところに、追いかけて再びインフルエンスをかけるというような面白プレイも見られた。今回のキーはマサオサダが4枚投入していたレーシィ。不用意に戦闘を仕掛けレベルを上げてしまうという、好戦的なAIの性質を逆手に取った布陣と言えるだろう。中盤、火の4連鎖を作ったガードがトップになるが、マサオサダはそのガードをホーリーワードでレベル4のレーシィの土地へ誘い込む。ガードはレーシィに攻撃を仕掛けるも倒せず、土地レベルは5にアップ。通行料1800G以上を奪われ転落してしまった。その後、再びホーリーワードで誘い込んだが逆に土地を奪われるという失敗もあったが、2体目の高額レーシィの活躍もあり、マサオサダがトップのままゲームは終了した。
ということで、今回の電撃カップは以上の結果となった。優勝者の皆さん、おめでとうございます。AIを優勝させるだけの知識と根気を持つセプターであれば、きっとプレイスキルにも優れた方々に違いないでしょう。